のりブログ

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ゲームプログラマーへの道8(最終回) ~大学時代の卒業研究と就職活動~

こんにちは!のりです。

もう年末ですね。ブログを始めて2ヶ月が経とうとしてきましたが、ちょくちょく書いてきた「ゲームプログラマーへの道」も今回で最後となります。今回は、大学4年生の時の卒業研究の内容と、ゲーム会社に入った時の就職活動について、書いていきたいと思います。

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どこの大学でも、卒業研究または卒業論文といったものはあると思います。私の大学では、教授ごとにゼミを開いていて、そのどれかに参加して卒業研究を行い、大学4年生の2月に卒業展示とプレゼンを行い、最終評価というものでした。

卒業論文というものもありますが、私の場合、卒業研究の内容を紙にまとめただけのものでしたので、メインとして行っていた卒業研究について書いていきます。

私が行っていた卒業研究は、「シェーダーの研究」です。プログラミングに興味がない方であれば、「?」ですよね。プログラミングに興味がある方でも、「?」かもしれません。逆に知っている人であれば、それが卒業研究になるの?と思うかもしれません。

3DCGにおいて、ライティングや画面のぼかし、陰影などをGPUで処理するというプログラミング技術です。まあ、今では普通のことですが、当時は結構新しい技術で、あまり一般的な技法ではありませんでした。

使用例で言えば、PS2はシェーダーを使用していなくて、PS3はシェーダーを使用していて、見た目がよりリアルになったり、すごい映像になったりしています。

微妙な例ですかね?(汗)

とりあえず、PS3以降のゲームグラフィックスにおけるスタンダード技術といったところです。もちろん、PS4や最新のPCなどでもベースの技術となっています。

ゲームに使用される前は、ピクサーのディズニー映画などで昔から使われている技術だったのですが、処理にとても時間がかかり、とてもリアルタイムにゲームに使用できるものではありませんでした。皆様も、2時間くらいのCG映画を観たりすることがあると思いますが、この2時間のCG映画をコンピュータが処理して動画ファイルにするのに、何時間くらい時間がかかるか知っているでしょうか?

なんと、2~3日かかります。モデリングソフトなどから、48時間以上、コンピュータがフル稼働して、動画ファイルが出力されます。

1枚の絵を出力するのに、1分くらいかかったりするわけですが、ゲームが1分に1コマしか動かなかったら、ゲームになりませんよね。

最近は、1秒間に60コマ必要なゲームがほとんどの時代に、1分に1コマはありえません。

少し、回りくどい説明になってしまいましたが、つまり、この1分に1コマかかる処理を1秒間に60コマ処理できるように、いろいろ工夫して実現できるようにした技術がシェーダーなのです。

それだけ聞くと、すごそうな技術ですよね。実際、考えた人はすごいと思います。アンリアルエンジン4などでも、使って当たり前の技術となっており、誰でも手軽にすごいグラフィックのゲームを作れる土台を支えている技術です。

あんまり内容を詳細に話していると、分厚い辞書並みの内容になってしまうので、シェーダーの概要はこのあたりにしておきたいと思います。

私は結局、そのシェーダーをどうしたかというと、シェーダーを使ってそれなりのグラフィックのゲームを作り、遊べるようにして展示しました。

当時は、あまりシェーダーの環境が整っていなかったため、数少ない分厚い参考書や、海外の論文を参考に、HLSLというアセンブラC言語の間のような言語で、制作しました。

結果は、かなり好評で、科の中で最優秀賞を頂きました。大学の目立つところに展示して頂け、いろんな方に遊んで頂けました。なぜか、地方の新聞にも載せて頂け、とにかく上手くいって良かったです。

さて、卒業研究については、このような感じとなり、次は就職活動となります。

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実際に、就職活動は、大学4年の6月くらいから初めて、4社のゲーム会社を受けました。

1社目は、中小のゲーム会社で、一次試験がSPIなどの一般常識の筆記テストでした。

「しまった!」と思いましたね。(笑)

そう、一般常識テストの勉強なんて全くしていなかったのです!

ここで、一般常識の本を1冊くらいやっておけばよかったと後悔しましたが、後の祭りです。

数日後に、みごとにお祈りメールを頂きました。この度は不採用となりましたが、これからのご活躍をお祈り申し上げます。といったやつですね。

その後、2社目を受ける前にSPI対策!みたい本を一冊買って、急いで勉強しました。

2社目も中小のゲーム会社で、最初に書類選考と作品選考があり、今まで作ったゲームをCDに焼いて送りました。無事、書類・作品選考は通過して、一次試験に進みました。一次試験は、因縁の相手、「一般常識」です!しかし、今回は対策本を一冊勉強しています。2週間くらいの付け焼刃でしたが、何とか一次試験を通過できました。そして、一次面接へと進みました。面接では、おそらく現場のリーダーくらいの方が2人と人事の方の3人の面接でした。志望動機や、会社にはいったら何をしたいか、休日に何をしているか、などを聞かれて、終始和やかな雰囲気でした。

その頃に、3社目も同時に受けました。3社目は、大手のゲーム会社で、最初に書類選考があり、書類選考は通過しました。次に、一次試験があり、科目は国数英の3教科と物理、プログラミング、情報工学、論文、一般常識となかなか盛りだくさんです。

正直、この内容だと知ってる人にはどこを受けたか分かってしまう気がしまいますが、ここは最終的に落ちてしまいました。

なんとか、筆記試験は通過したのですが、面接で落ちてしまいました。まあ、試験の時点でちょっときついかなーという雰囲気は感じていましたが、さすがエリートの巣窟といったところです。周りのオーラが違う気がしました。

気を取り直して、4社目を受けました。この頃、2社目の二次面接まで時間があったため、4社目も同時に受けています。

4社目も大手のゲーム会社です。書類・作品選考を行い、数学、物理、情報工学の筆記試験を受けました。無事、筆記試験を通過して、一時面接に進みました。一時面接では、2社目と同じく、現場のリーダーと思われる方2人と人事の方1人の3名と面接を行い、2社目と同じような、志望動機、会社でやりたいこと、履歴書についてのつっこみ、休日の過ごし方などを聞かれました。ゲーム会社って休日の過ごし方が気になるんですかね?(笑)

4社目は、けっこう早く審査が進み、2社目の二次面接の前に、4社目の二次面接を先に受けました。二次面接は、部長の方2人と、人事部長の方1人 の3名でした。

主に、作品についてのプログラミング内容について、いろいろと聞かれて、後は世間話といった感じで、和やかな雰囲気でした。

数日後に、無事採用が決定したとのメールを頂き、内定を頂きました。

この時点で、2社目のゲーム会社には、申し訳なく思いながらお断りの電話をさせて頂きました。

実は、私の第一志望として、もう一社受けたいゲーム会社があったのですが、選考時期が10月くらいとけっこう遅かったため、どうしようか迷っていました。しかも新卒で入社するのはとても難しいという噂も良く聞いていたので、まずは、4社目の会社に入って、3年くらい経験を積んだら転職しようかなと思い、結局その4社目の大手ゲーム会社に入社しました。

今その会社で8年が経とうとしていますが、まあ住めば都という言葉もあるように、慣れるとなかなか働きやすい会社で、ここでいいかなーと思っています。業績もそれなりにいいですし。

といったところで、私の大学時代の卒業研究と就職活動はこんな感じでした。

これで、無事ゲームプログラマーになれたわけで、長年の夢が叶ったわけですね。

それから、ゲームプログラマーとして働いて、そこそこ経ちましたが、まだま勉強することがあり、やりがいのある仕事だと思います。これからもゲームプログラマーとして、いいゲームを作っていけたらと思います。

以上、ゲームプログラマーへの道8(最終回)でした!